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大油田は独り占めに=トゥピー鉱床試掘から多国籍排除

ニッケイ新聞 2007年11月13日付け

 国家原油庁(ANP)は原油試掘の入札を二週間後に予定していたが、トゥピー鉱床に大油田が眠っている可能性があるので、多国籍企業の参加を除く意向であることをエスタード・デ・サンパウロ紙が報じた。しかし、原油試掘は一カ所の経費が五十億ドルもかかるので、国内業者単独の参加は資金的に無理と見られている。
 サントス大陸棚は黄金のブロックと呼ばれ、大油田発見は世界の話題になった。今さら多国籍排斥は、業界のひんしゅくを買うと代理人がけん制。しかし、トゥピー鉱床の試掘は、多数の雇用とサービス、国家資産などで波及効果が大きく、ブラジルが独り占めにしたいところだ。
 ANPが国内企業保護のために入札規定を変更しようとしたことで、投資家らはブラジルの不透明な投資基準に抗議をした。ブラジルの石油産業がここに至るまでには、多国籍が少なからぬ手助けをしているというのだ。ご馳走の皿から、美味しものだけ除くのはないだろうという。