ニッケイ新聞 2007年11月13日付け
〔共同〕米エクソンモービル傘下の東燃ゼネラル石油は十日、保有する子会社の南西石油(沖縄県西原町)の全株式をブラジルの国営石油会社ペトロブラスへ売却することで合意、調印したと発表した。売却総額は五十五億円。株式の引き渡しは来年三月を予定している。
南西石油には現在、東燃ゼネラル石油が八七・五%、住友商事が一二・五%出資している。
ペトロブラスはブラジル産原油を日本でガソリンなどに精製。南西石油の買収により、アジア地域に近い沖縄から、石油製品の需要が大きく伸びることが期待される中国や東南アジアへの輸出に加え、日本国内への販売拠点とすることを狙っている。一千億円規模の投資を行い、最新の精製設備を導入する方針だ。
南西石油は沖縄県で消費する約六割の石油製品を供給しているが、業績は低迷、二〇〇六年十二月期の純損益は三億八千百万円の赤字となっている。