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キーコーヒー=日本で百周年記念コーヒー=4回シリーズで移民史たどる

ニッケイ新聞 2007年11月17日付け

 東京に本社を置くキーコーヒー社が十五日、ブラジル日本移民百周年を記念したレギュラーコーヒー豆「日本人ブラジル移住100周年記念シリーズ」を発売すると発表した。全部で四種類。第一弾「笠戸丸」が今月二十三日に販売される。
 同社のプレスリリースによれば、発売されるのは「笠戸丸」と「ロンドリーナ」(〇八年三月発売予定)、「ボアエスペランサ農園」(同六月)、「バウ農園」(同九月)。
 それぞれ初期移民(苦闘の時代=一九〇八―一九年)、独立と開拓(開拓の時代=二〇―七四年)、セラード開発(挑戦の時代=七五―八五、成熟の時代=八五―現在)と、コーヒー産地の変遷を日本移民の歴史と重ねながら、その努力の足跡を辿る趣向だ。
 「笠戸丸」は初期移民が多く配耕されたサンパウロ州モジアナ、アララクアラ地域の豆、「ロンドリーナ」はパラナ州、「ボア―」「バウ―」はセラード地域の農園で栽培された豆を使用。
 日本移民の苦闘を描いた小説「輝ける碧き空の下で」を書いた作家の北杜夫さんは発売にあたり、「ブラジル日本移民の百年の努力がなければ日本のコーヒー産業はかなり遅れていただろう」とメッセージを寄せている。
 同商品発売は日伯交流年の認定事業。同社直営店、通信販売などで販売される。記念コーヒーとしては、これまでに、アサヒ飲料株式会社による缶コーヒー「ワンダ オリジンレーベル 100年ブラック」、㈱ウエシマコーヒーフーズによる「日本人ブラジル移住100周年ギフト」などが発売されている。