ニッケイ新聞 2007年11月29日付け
サンパウロ総領事公邸で二十七日午後三時から、平成十九年度秋の叙勲で旭日双光章を受章したサンパウロ市在住の本村巌夫さん(78、鹿児島県出身)への勲章伝達式が行われた。友人、地元関係者、日系五団体の代表ら二十人が集まり祝った。本村さんはABC文化協会の創設から二十五年間、理事長や副理事長を歴任し、地元日系社会の発展に尽力。ブラジル相撲連盟及びABC相撲連盟の中核役員として普及、発展に貢献した。
伝達の前に本村さんの功績が紹介された。「子弟の団結を掲げ、ABC文化協会の創立を実現させる等、地域リーダーとしての功績は日系、非日系人を問わず認めるところです」。そのあと勲記と勲章が西林総領事から手渡された。
西林総領事が「本日の受章を心から喜び申し上げます。本当におめでとうございます」と挨拶。
司会の案内で壇の前に立った本村さんは「日系社会に尽くしたことが評価された。これからも尽くしていきたいと思います」と恥ずかしそうに喜びを語った。上原幸啓文協会長が乾杯の音頭を取り、記念撮影が行われた。
本村さんの知人でサントアンドレー日系団体連合会の会長を務めている牧半治さんは「われわれの先輩で、大変努力された方」と称え、本村さんの先輩にあたる池田収一さんは「性格も相撲も粘り強かった」と目を細め、昔に思いを馳せていた。
また、鹿児島県人会の園田昭憲会長は「同じ県の人が受章するのはやっぱり嬉しい」と喜びの声を表した。
ABC文化協会は二〇〇四年に五十周年を迎えており、今月十日に五十周年記念の本が完成した。本の編集の中心に本村さんがいた。