ニッケイ新聞 2007年12月4日付け
ダッタフォーリャ調査会社は一日、ルーラ大統領の第三期連続政権を国民の六五%が拒否していることを明かにした。調査は全国三百九十都市で十一月二十六日、ルーラ大統領が二〇一〇年も政権を継続するため選挙法を改正することに同意するか、一万千七百四十人の有権者に質問した。
同意したのは、三一%。次期大統領選にルーラ大統領が出馬しない場合の支持率調査では、セーラサンパウロ州知事が、有利のようだ。第三期政権の可能性はPT(労働者党)内で話が出たようだが、これが国民の感情を逆撫でしたらしい。公には大統領もPTも選挙法改正を否定したが、魚心あれば水心はあったようだ。
大統領自身は二〇一四年、政権復帰を希望しているようだが、PTは二〇一〇年の公認候補人選に苦労しているらしい。ルーラ大統領の第三期政権に対する拒絶反応は、高学歴者で所得が最低賃金十カ月以上クラスの七八%が示し、強い不信感を抱いているらしい。中等教育を受け最低賃銀二カ月クラスは、五八%が拒絶した。
拒絶票は、南ほど多い。パラナ州が七三%、サンタカタリナ州と南リオ・グランデ州が各々七二%。サンパウロ州が七〇%。首都七〇%。ミナス・ジェライス州六五%。リオデジャネイロ州が六四%だ。
選挙法を改正してルーラ大統領の続投を望むが過半数を占めたのは、出身地のペルナンブッコ州だけであった。北東伯にも変化は起き五八%が拒否、支持が三八%となっている。
ルーラ大統領が十一月初め、リベイロ下議(PT)を呼んで第三期政権の是非について国民投票の根回しを頼んだことは、暫定金融税(小切手税)の審議にも影響を及ぼした。
ルーラ政権に対する評価は、大変良いと良いが五〇%を保って一年になる。普通が三一%から三五%へ。悪いと最低が一六%から一四%へ。特に評価されたのは飢餓撲滅の一三%、教育の一一%、社会福祉の九%。最悪は医療の二二%、暴力の一八%、失業の一〇%であった。