ニッケイ新聞 2007年12月6日付け
コロンビア解放前線(FARC)に人質として五年九カ月幽閉されているイングリッド・ベッタンコート元大統領候補の母親ヨランダさんが四日、ルーラ大統領に娘解放のために仲介の労を嘆願した。
それまで仲介役としてFARCとの交渉に当っていたベネズエラのチャベス大統領が、コロンビアのウリベ大統領から仲介を断られたため交渉は途絶した。人質の母親は十一月三十日、幽閉中のやつれた娘の写真と生存を証明する手紙コピーを貰った。
これまでにもコロンビア政府軍の人質奪回作戦が再々、展開されFARCや人質の中に犠牲者が出た。母親はフランス系コロンビア人であるため、サルコジ仏大統領にも仲介の労を頼んだ。いまやルーラ大統領は、溺れる者のワラのようなものである。