ニッケイ新聞 2007年12月8日付け
県連主催のふるさと巡りの旅で、ヴィトリア日系協会(松永扶男会長)を訪れたさい、コーラス隊が歌を披露してくれた。
自分たちで作成した「ふるさと巡り一行様ようこそヴィトリアへ」とコーラスで見事に歌い上げ、会場からは大喝采を受けた。その他には「さくらさくら」など日本の歌を披露した。
このコーラス隊を指揮していたのは坂上(さかのうえ)あゆ子さん(32、鹿児島県出身)だ。実は、坂上さんは二〇〇二年二月から、JICAの青年ボランティアの日本語教師として、同協会の講座で日本語を教えていた。
青年ボランティアの任期が終わる頃にエスピリット・サント州立音楽大学を受験し、見事合格した。
坂上さんは「昔から音楽が好きだったし、ブラジルらしいものを」と考えて音楽大学を受験した。しかし、「専攻はクラシック音楽でブラジルっぽくないですね」と苦笑いを浮かべた。
〇五年四月頃に同協会の婦人部から、「日本語の歌を歌いたいので指導者を探して欲しい」との要望を受け、自ら指導することを決意した。現在は十四人前後で活動を行っている。
「カラオケとコーラスの違いを説明するのが大変だった」と坂上さん。また、「参加者全員が平等に分るように、説明をポルトガル語でするのも一苦労」と状況を話した。
最後に坂上さんは「これからも違った文化を知りたいし、音楽を続けていきたい」と抱負を語った。