ニッケイ新聞 2007年12月8日付け
ブラジル日本文化福祉協会(上原幸啓会長)は、文協大講堂入り口脇にあるスペースにコンピュータ教室「TELECENTRO INSTITUTO PAULO KOBAYASHI-BUNKYO」を開所するにあたり、六日午後六時半、ジルベルト・カサビ市長を迎え、イナウグラソンを行なった。
これは、サンパウロ市が実施しているコンピュータ及びインターネット普及プロジェクト「テレセントロ」によるもの。同教室は、二百二十五番目の拠点となる。日系団体として初めて。
文協は場所を無料で提供、用意された十七台のコンピュータや指導員の設置など技術面に関しては、インスティトゥート・パウロ・コバヤシ(IPK、小林ヴィットル代表)が担当する。
カサビ市長、元サンパウロ州知事フランコ・モントーロ氏の息子リカルド氏、飯星ワルテル、ウィリアン・ウー両連邦議員、西林万寿夫在聖総領事、上原幸啓文協会長ら、約百五十人が出席したイナウグラソンで小林代表は、コンピュータ普及の重要性を強調。
「市と協力し、地域の社会的責任を文協が担う手伝いができることは大きな喜び」とあいさつした。
カサビ市長は、「経済的に恵まれない人たちに新しい世界を紹介する基地になる」と開所を喜び、USP時代の恩師にあたる上原会長と抱擁を交わした。
中島エドワルド事務局は、「福祉面において文協組織の評価が高まるのでは」と期待、INSS問題解決への一助となる可能性を見込む。
続けて、「日本語でのコンピュータ操作の指導により、日本文化への更なる関心が高まることも期待したい。日系高齢者も対象」とも話す。
営業時間は、午前九時から、午後六時まで。身分証明書、入会手続き、予約が必要。最大一時間、インターネットが使用できる。
七日から市民に無料開放されており、対象者や教室の開講時間などに関しては、近日中に広報される。
「テレセントロ」サンパウロ市中央担当のスエレン・ダ・シルバさんは、「リベルダーデでは唯一。関心のある人は気軽に訪れてほしい」とアピールしていた。
詳しくは文協(電話=11・3208・1755)まで。