ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 上院議長候補=アウヴェス上議にクレーム=単一候補に伏兵が=州知事時代に検察局のメス=政治は篭にのる人、かつぐ人

上院議長候補=アウヴェス上議にクレーム=単一候補に伏兵が=州知事時代に検察局のメス=政治は篭にのる人、かつぐ人

ニッケイ新聞 2007年12月13日付け

 野党DEM(民主党)やPSDB(民主社会党)の支持を得て上院議長の後任候補へ名乗り出たガリバウジ・アウヴェス上議(PMDB=ブラジル民主運動党)に対し国庫庁検察官が十一日、二〇〇二年の選挙費に公金流用を指摘と十二日付けフォーリャ紙が報じた。告発によれば、同上議が北リオ・グランデ州の州知事選に出馬したとき副知事候補であったフレイレ氏の選挙参謀サンターナ氏を通じて広報企業へ社会福祉予算から二十一万レアルを流用し支払ったという。
 公金流用の手引きをしたのは、IT企業のマイクロテッキ・システム。同公金は、副知事候補フレイレ氏(PMDB)の選挙参謀サンターナ氏所有のポリス広報会社に関係する十七人の銀行口座へ振り込まれた。サンターナ氏は、ルーラ大統領の快刀ドゥッダ・メンドンサ氏の友人で大統領再選にも参加した。
 フレイレ氏は、公金を組織的に横領する犯罪組織構築の容疑がかけられている。組織は、アウヴェス氏の名前を出さずに地位だけを利用したらしい。サンターナ氏は取材に対し、フレイレ氏の選挙運動にのみ専心し、アウヴェス氏とは無関係だという。
 選挙費用は二人で、百五十三万レアルと選挙裁へ報告した。サンターナ氏のポリス広報は、上議選に立候補したアウヴェス氏や他多数の立候補者の広報を十把一からげに担当している。右眼が見て、左眼は見てないということはない。
 公金を受け取った十七人は、組織の関係企業で働いている。口座に出所不明の資金が振り込まれたことは知らないし、振り込んだマイクロテッキも知らないと関係を否定した。資金の出所を説明され、警察で答えることも指示された。それで初めて犯罪に関与させられ、職場も知らない間にはめられていたことに十七人は気づいたという。
 殿様が知らない間に、家老が全てお膳立てをしたことらしい。時代が異なるとはいえ殿様は知らないで済まし、下郎の首で始末をつけるのだろうか。アウヴェス上議が北リオ・グランデ州知事であった一九九五年から二〇〇二年、社会福祉予算から不正入札と不正流用の形跡が次のファリア知事(PSB=社会党)によって発見された。