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東西南北

ニッケイ新聞 2007年12月14日付け

 新生児死亡率低下に貢献したと言われる家族健康プログラム。サンパウロ市の担当者の話では、残念ながら、七月~九月で五六人の医師が辞めたという。プログラムでは、医師と看護婦各一人と准看護婦二人、五人から六人の連絡員が一組となってそれぞれの保健所等に配属されることになっているが、現実には全スタッフが揃っている所が少なく、医師が診てくれないからと看護婦に診てもらったというケースも多い。医師ならば何でもいいと言うのも困るが。
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 サンパウロ市議会が銀行の回転ドアと金属探知機の禁止条例を採択した。市長が拒否すれば市議会議長の所に差し戻されるというが、市長が受け入れれば、銀行は一二〇日以内に対応しなくてはならない。確かに鍵一つで引っかかったりすることはあるが、銀行側は、回転ドアと金属探知機をはずしたら安全はますます保障できなくなると反論。
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 ゴル車につけたスピーカーから流れるのは、町の死亡者の名前と葬儀、埋葬の時間案内。人口三万余りの町で、町営ラジオも無いとあって、町の人も重宝している。死を告げるのは死神の使いだけかと思っていたが、サンパウロ州アララクアラ市に隣接する町の男性が三〇年も続けているちょっと変わった職業の紹介。
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 二〇人で地下鉄車両を占領といえばまた事件かと思ってしまうが、十二日にサンパウロ市トリアノン・マスピ駅とコンソラソン駅の間で車両をにぎわしたのは、サンタクロースに扮した人々。レアル銀行のクリスマス企画の一つだが、二十三日までの間、一六時から二一時にかけて、パウリスタ大通りでサンタクロースに会えるという。レアル銀行本店ではクリスマスの展示会も開催中とのこと。