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東西南北

ニッケイ新聞 2007年12月18日付け

 移民受入れ反対という人も多いというが、ボリビアからの人口流入は一月に一二〇〇~一五〇〇人。住居や食べ物を求めてサンパウロ市内や大サンパウロ市圏に住むボリビア人たちは縫製業などで一七時間労働も当り前。労働条件も悪く、健康や安全の問題があるだけでなく贋物製造に携わっているケースもあるという。
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 サンパウロ市で十二日に七カ月間待ち続けた心臓移植手術を受けたロドリーゴ君は四歳。提供された心臓は五歳のカレンちゃんのもの。今の所、医師の予想以上の回復を見せていると言う。また、十三日午後、インテルラゴスのサーキットでカート競技の練習中のチアーゴ君(一〇)が、コルタンテ(ガラスと接着剤を混ぜたもの)を塗った凧糸で大怪我。骨まで達するような深い傷を両腕に負い、二時間に渡る手術を受けた。手術医もカート競技で同様の事故にあったというが、筋肉や神経をつなぐ手術で、感覚も戻るはずと。繊細さを要求される手術で命を助けられた子供が二人。
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 サンパウロ市の小型ジェット機墜落事故の生存者クラウディアさん(一六)が十四日に退院し、おばさんと住むことに。体の三〇%をやけどした後で、今後もリハビリが必要とのこと。事故で母親を失った彼女だが、命の大切さと取り囲む人々の愛を感じながら生きていってほしい。
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 クリスマス、新年にかけてはお酒を飲む機会が増える。ブラジルでは、この時期、事故やアルコール中毒による死者が増えると伯字紙が警告。国道や州道沿いでのアルコール販売は禁止といわれていても、サンパウロ州道沿い二〇カ所で酒類の販売が行われていたという。くれぐれも場所と自分の身体をわきまえて楽しむ分別を。