ニッケイ新聞 2007年12月18日付け
サンジョゼ百周年協会の会長をつとめる曽我部道治さん(69)。サントアマーロ出身の二世で、サンジョゼに住んで約40年になる。
市議、市のスポーツ局長などを歴任してきたが、本業は柔道の指導者。これまでに育てた弟子は2500人に上る。ブラジル代表の監督として、日本で開かれた学生大会に選手を率いていったこともあるという。
サンジョゼ市では市長の肝いりで、町の子供たちにスポーツを指導する事業を推進。柔道も、礼儀や尊敬の心が身につくということで取り入れられた。
家が裕福でなく、クラブなどへ通えない子供たちを、曽我部さんの弟子が教えている。対象は7~17歳の子供たち。全部のスポーツを合わせれば、「3万人ぐらいになるでしょうか」と曽我部さん。
移民が伝えた柔道が、次の世代によって各地へ伝わり、その弟子たちがさらに裾野を広げていく。当の曽我部さんは現在、百周年協会長のかたわら、市スポーツ局の課長をつとめている。(ま)