ニッケイ新聞 2007年12月18日付け
取材先で「一世ですか」と、聞かれることがある。記者はポルトガル語がわからない日系四世である。
サンパウロ生まれで、親のデカセギに伴い、愛知県名古屋市で暮し、高校一年を中退してブラジルに戻ってきた。
最近では日系人の友人に日本語しか話さないから「ジャポネース」と呼ばれ、一線を引かれた。
それはさて置き、十三年も日本でしながら在日ブラジル人にはほとんど関わってこなかった。
約三年近いブラジル生活の中で、いかに自分が日本社会の中で生きてきたかを実感した反面、デカセギたちが日本語で苦労している気持ちも分かった。
「ブラジルは好きですか」もよくされる質問の一つ。逆にデカセギに行っている人たちが「日本が好きですか」と訊ねられ、どう答えているのか気になった。(味)