ニッケイ新聞 2007年12月25日付け
EUがブラジル農務省へブラジル産牛肉の肥育牧場を三百カ所に制限することを通告したことで、畜産協会(CNA)が報復措置として輸出市場からEUを排除することを二つの理由で検討し始めた。
一は、指定牧場よりも優秀な牧場が多数ある。二は、指定の理由に法的根拠がないなど。新市場を開拓することでブラジル産牛肉は、売り場に困らないとCNAは見ている。EUの衛生基準は、ブラジルより劣ると協会はいう。
EUは穀物在庫が底をつき、穀類に対する輸入関税を撤廃した。牧牛飼料の在庫枯渇も、時間の問題である。世界的な異常気象で穀類の収穫が、予想を狂わせている。そんなときEUの措置は、常軌を逸しているとCNAは見ている。