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100周年でサッカー交流=羽黒高校から15選手来伯=日伯6チーム親善試合=最初の交流年イベント

ニッケイ新聞 2007年12月25日付け

 サッカー交流で百周年祝う――。来年一月、サンパウロで日伯ユースサッカー大会が開かれる。日本から、二年連続全国大会出場を決めた羽黒高校(山形県)チームが来伯、サンパウロのユース五チームと二日間にわたり親善試合を行う。同大会は日伯交流年の認定事業。羽黒高校はこれまでにも二度来伯して親善試合を行っているが、これだけの規模での開催は初めてのこと。年明け最初の交流年イベントとして、成功が期待される。
 大会は一月二十五、六の両日、アルジャー市のニッポン・カントリー・クラブ(NCC)で開催される。百周年協会が主催、NCCが後援。羽黒高校チームのサンパウロ滞在にあたって聖西日本語教育連合会が協力する。
 ブラジル側からはNCC、ACENBO(オザスコ文体協)、Unidade Taboao、Unidade Best Ball、Unidade Santo Andreの五チームが参加し、二十五分ハーフで総当たり戦を行う。羽黒を含む三チームが日系。二十五日午前九時から開会式、二十六日の大会終了後には交流のシュラスコ会が行われる。
 羽黒高校では、ブラジル人コーチのジェロニモ氏が元日本代表監督のジーコ氏と親交があった縁で、四年前から、一月にリオのジーコ・サッカーセンター(CFZ)で選手が研修している。サンパウロでの親善試合はこれまで〇四、五年の二回行っているが、いずれも一チームとの対戦だった。
 今回同校からは二年生までの選手十四人、本街直樹監督ら引率三人の選手団が来伯。一行はセンターで指導を受けた後、サンパウロでの試合に参加する予定だ。
 来年最初の交流年イベントとなる同大会。羽黒高校との交流事業に携わっている国井精さん(山形県人会副会長、聖西日語連名誉会長)が、今年の全国大会観戦のため訪日した折りに話が持ち上がり、開催が実現した。
 国井さんはサッカーに先立って始まった野球留学に加え、日本語学校生徒の交流事業などにも関わってきた。日語生徒研修の一期生として六年前に訪日した少年がいま、東京大学で学んでいるという。
 「羽黒との交流を頼まれた時、こうなるとは思わなかった。父母の県との交流が見事な成果を上げていることを心から喜んでいます」と国井さん。開催を前に「百周年の節目の年に国際交流の花が咲いたことを嬉しく思います」と喜びを表した。