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「身近なアマゾン」出版会=著者松栄さんの講演も

ニッケイ新聞 2007年12月25日付け

 鑑賞熱帯魚のプロ漁師としてアマゾン地域に二十年にわたり百二十回以上通った松栄孝さん(57、ブラジル東京農大会副会長)による著書「身近なアマゾン」の出版記念会が、十五日午後二時からサンパウロ市の農大会館で行われ、約三十人が訪れた。
 松栄さんの講演「アマゾン談義」の前に大島正敬会長が「松栄さんのアマゾンにおける二十年間の生活の記録であり、生きた記録なので、多くの人に喜んでもらいたい」とあいさつ。
 講演に先立ち、松栄さんは「正式な場所で話すのは四十年ぶりになります」と照れた表情で話し、初めにアマゾンの名前の由来や、当時住んでいた人たちの説明などを行った。
 松栄さんは、アフリカ大陸から連れてこられた奴隷たちは、保存が効き、加工する必要のないマンジョッカによって長旅を続けることができたとして、奴隷文化と移民文化の融合でブラジル文化が誕生した、と位置付け。その他、インジオと一緒に生活したことや、水の問題などについて、自身の経験を交えながら語った。質疑応答ではマラリア対策、漢方薬の使用方法などについても質問が上がった。
 講演終了後はサイン会、カクテルパーティーが行われ、参加者は楽しい一時を過ごした。
 同著は各日系書店で販売。ニッケイ新聞でも販売を受け付けている。問い合わせは(11・3208・3977、山根)まで。