ニッケイ新聞 2008年1月5日付け
ニューヨークの原油取引所が二日、遂にバレル当り百ドル台につけた。二カ月前から予想はされていたが、今回の原油高騰の原因はナイジェリアの内紛と米国の備蓄減少、アルジェリアのテロ、メキシコの生産頓挫とされる。
ペトロブラス石油公団は二日、レアル通貨の高騰が、ブラジルには原油事情に関する限り価格の動揺を最小限に押えたと見ている。原油の高騰は、ブラジルが輸入に頼るナフタや航空機用燃料、潤滑油など石油製品の高騰を招く。国内向けのアルコールも十二月、六・一七%上がった。
同公団は石油を巡る国際環境を、次のように説明した。世界の石油生産の四〇%を賄うOAPEC(石油輸出国機構)は二〇二四年以降、現在ペースの石油供給が不可能であると暗雲を投げた。そのような中ASEAN首脳会議で米政府は、イラン攻撃における日本の後方支援を打診した。