ニッケイ新聞 2008年1月5日付け
移民史料館が所蔵する写真の人物を特定する「この人を知りませんか?」。今回は、一九三〇年代、聖郊エメボイに創設され、渡伯した多くの青年が学んだサンパウロ農事実習場(通称エメボイ農事実習場)卒業生の写真です。
戦前邦人社会の指導者育成を目的に三一年に開かれた同実習場ですが、排日機運の高まりと移民二分制限法による日本移民激減の影響を受け、三六年八月、わずか五年で閉鎖。その間、一期二年で通算四期、百七十一人の若者たちが卒業しています。
写真は三三年に撮影されたもので、「エメボイ実習場第一、二期生」と記録があります。同実習場で撮影されたものと思われます。中央の眼鏡をかけた人物が、場長をつとめた松本圭一氏です。
その他の人物について情報のある人は史料館(11・3209・5465、小笠原)まで。