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リベルダーデ=もちつきで1年締め括り=紅白もちに長蛇の列

ニッケイ新聞 2008年1月5日付け

 東洋街の年末の風物詩、第三十七回もちつき祭り(リベルダーデ文化福祉協会=ACAL=主催)が十二月三十一日午前九時半ごろから、リベルダーデ広場で開かれた。
 今年は総領事館、政治家、日系団体などがスポンサーとなって十五俵のもち米を用意。リベルダーデ・ラジオ体操会が三十日から手伝い、約一万一千袋の紅白もち(各一個)が用意された。無料で配られるもちを求め、百メートル以上の長い列ができた。
 西林万寿夫在聖総領事、飯星ワルテル連議ほか、市議、日系団体代表者ら多数の来賓が出席。好天のもと、用意された三つの石うすに分かれ、約一俵分のもちをついた。できあがったもちをラジオ体操会の人たちが小さく丸めていく。当日はテレビ中継も訪れた。
 広場には南米大神宮により、「一年のけがれを払い、新年の幸せを招く」とされる「茅の輪」がガマの葉で作られた。訪れた人たちは一人一人輪をくぐり、祭壇に玉串を捧げていた。
 サンベルナルドから訪れた山田富子さん(83)は、今回で三度目の来場。「毎年楽しみにしています」と嬉しそうに話す。
 任期三年目で初めて、家族で参加した西林総領事は「昔は日本で見られた風景。なつかしいですね」と感想を語った。
 一年を送り、来る新年に備えるもちつき祭り。池崎博文ACAL会長は「白もちには平和、紅もちには来年に向けた希望が込められています。何でもばらばらではダメ。もちのように、外れない固い絆が大切」と新年への抱負を語り、「今日は天気にも恵まれ、たくさんの人が来てくれてうれしく思う」と満足そうな様子だった。
 もちつき終了後は、ACAL会館で来場者に雑煮がふるまわれた。参加者一同で「ブラジル移民送別の歌」や「一月一日」、「ADEUS ANO VELHO」などの歌を合唱。来賓による鏡割りも行われ、約二百人でにぎわった。