労働省発表=低学歴の雇用増と所得低下=人事は使い捨て時代=仕事二人分に給料は半人分=管理職が役目を終え消える
ニッケイ新聞 2008年1月8日付け
労働省は五日、ルーラ政権の努力により低学歴層を含め正規雇用が増加したものの、平均所得が低下と発表したことを六日付けフォーリャ紙が報じた。二〇〇三年から二〇〇六年の統計によれば、雇用が多かったのは小売店の販売員、続いて工員、事務見習、清掃婦の順。同省雇用政策局は、全般にわたり小中卒の学歴層に門戸が開き、管理職や支配人に道が閉ざされる傾向にあり、就職環境は大きく変化しているという。
政府は二〇〇七年、百六十万人の正規雇用キャンペーンに挑んだが、それは下級労働者の雇用に留まったようだ。グロバリゼーションの時代とか能率給などと叫ばれたが、現実は所得低下と管理職の締め出しだけであったようだ。
労働省の社会動向調査RAISによれば、企業は競って低学歴の未経験労働者を薄給で雇用し、雇用創出に努めたという。雇用創出の増加は、消耗人事つまりサイクルの短縮を意味している。低学歴層の雇用と解雇は、トコロテン式に行われた。十一月だけで百十万人が雇用され、百万人が解雇されている。
労働省の見方では、この雇用形式はブラジルの経済発展に不適という。経済の息吹きを感じる二〇〇八年、企業人事は少数精鋭主義を採ると見ている。また時代の変遷から外された職場もある。特に銀行は、経営革新に伴う職務の新陳代謝が激しい。
過去四年間で衰退した職種は、経営全般に携わる高級管理職とスーパーや大型店の支配人。続いて工事現場の棟梁、販売マネジャー、当座預金係り、銀行出納係り、品質管理係り、従来型の重役秘書、銀行支店長など。
巷間に放り出され、何故クビになったか分からない管理職が多い。経営者は新採用の職員に前任者の半分を払い、二人分の仕事をさせるのが常識だ。解雇の理由など不要。営業成績が左前なら、言語道断である。特に再編の激しい金融界は、吸収された銀行の行員が屈辱の日々を送る。
昔は「何でもできるのは、何もできないのと同じ」といわれたが、いまは万能選手の時代といわれる。人事のグロバリゼーションとは、万能選手のことらしい。一人で社長兼専務、販売担当、生産担当何でもござれというスーパーマン時代のようだ。