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今年のインフレ懸念強まる=食料品価格の上昇で=02年以来の高率を予測
ニッケイ新聞 2008年1月8日付け
二〇〇七年が食料価格高騰によるインフレの年で、その傾向が改善されることなく二〇〇八年へずれ込み、今年の懸念材料として取り上げられている。経済関係者やアナリストらは、二〇〇七年の物価高騰が予想以上に高く、インフレに与えるインパクトが大きかったことでショックを覚えている。
サンパウロ経済研究所では、二〇〇七年の消費者物価指数を四・三八%と発表した。当初予定していた三・六〇%をはるかに上回る数字に、驚きを以って迎えた。これは二〇〇六年度のインフレ率二・五五%を二ポイント上昇する現象となった。
食料品物価は昨年比、一二・七三%の上昇に至った。二〇〇六年が〇・〇六%の上昇で推移しただけに二〇〇二年以来の高率上昇である。このため二〇〇七年のインフレ換算に食料品価格が、六三・五%加味されることになった。
中でもサンパウロ市内の物価五百品目でフェイジョンが一四九・五%の上昇を見せてトップの上げ幅を見せ、消費者物価指数一〇・〇二%に影響している。
穀類の国際市場の相場高騰も、インフレ懸念の強い材料だ。バイオエネルギーの開発で穀類需要が旺盛となり、飼料の高騰で穀物価格が上昇した。大豆は先週、シカゴ先物取引所でこれまでの史上最高値を記録。この傾向は当分、続くものと見られている。
昨年の物価の‘推移を見ると、高騰したのが食料品一二・七三%、保険衛生五・七二%、教育四・二二%、個人経費四・一四%、交通二・八七%、住居〇・六%であった。食料品ではフェイジョン一四九・五%、アボガド一二七・二一%、粉ミルク四三・七七%、レモン四一・三〇%、ジャガイモ四〇・五八%が高騰食品の主なものであった。