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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2008年1月10日付け

 今年も六時間を超える長時間踊り続けた、藤間流の新年恒例踊り初め。正月明けの行事とあって大勢の人が来ると思われていたのだが、空席が目立ち、来場者のほとんどが高齢者だった。中には非日系人の姿もちらほらとあった。
 そんな状態でも出演者が舞台に出てくるたびに観客席からは、大きな拍手と写真のフラッシュが飛び交った。その中でも一際大きな拍手を受けたのは藤間芳之丞会主。
 開演の約四時間前頃から出演者に対して着物の着付けを行い、自分の出番の午後六時過ぎごろまで約九時間、周囲の用意に奔走していた。自分の番の前にはすでに疲れているはずだが、疲れた様子など微塵も見せず、自分の舞いをお客さんにしっかりと見せた。
 「人の上に立つ人」の姿を垣間見た気がした。コロニアの会長のみなさんたちにも見習ってほしいものだ。   (坂)