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運転時の喫煙に罰金刑=サンパウロ市議会が再決議=OABは違憲だと反発

ニッケイ新聞 2008年1月12日付け

 サンパウロ市議会が運転中にハンドルを握りながらの喫煙を禁止する市条例を再度、取り上げ承認したことで賛否両論に分かれて論議を呼んでいる。同条例によりサンパウロ市内で運転中に煙草をすった場合、八十五レアル一三センターヴォスの罰金を適用されるが、実施時期は未定となっている。
 この条例はそもそも二〇〇五年、市議会に上程され二回の表決で承認された。しかし、その後カサビ市長の反対で裁可が得られず今月十日が期限となっていた。市議会では期限ギリギリで延長承認を決めた。
 これによりカサビ市長は、新たに六十日間の延期期限を設けることになり、裁可されると即日罰金の適用措置が採られる。
 しかし、これが行き過ぎで、違憲行為だとする向きもある。ブラジル弁護士協会(OAB)では違憲だとしてサンパウロ市法務局に承認無効とする仮処分の手続きを行うことを示唆した。
 また反対論者の一人は、禁煙の基本が両手のいずれかをハンドルから離してはならないと、新道交法がうたっているという。それでは、CDやDVDの交換もままならない。果たして論争は、どこまで続くのか注目に価する。