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県人会長の再選に辞意=次期県連会長は誰?=松尾治氏「百周年に専念したい」

ニッケイ新聞 2008年1月16日付け

 「百周年執行委員長に専念したい」――。松尾治県連会長が来月三日に行なわれる福岡県人会の定期総会で会長に立候補しないことが十五日までに分かった。これにより、三月末にある県連総会での会長選挙出馬の資格を失うことになる。今年は、多くの県から慶祝団が来伯することになっており、次期県連会長が日の目を見る機会が多いだけに、改選に注目が集まるところだ。松尾会長は「弱音は吐きたくなかったが、正直疲れた」と本音を漏らしながらも、百周年に対する意気込みを新たにしている。
 二〇〇四年に福岡県人会長、〇六年六月に県連会長、同年九月には、百周年執行委員長に就任した松尾会長。
 毎日午前八時から十時までは県連事務所、その後は百周年協会の執行委員長として、同協会内の委員会会議や外部団体の交渉、招待を受け公式行事にも積極的に出席するなど激務をこなしてきた。
 そんななか、「もう体が持たない。全部の会議に出るのは不可能だし、どっちつかずになる」と判断、今月十三日、福岡県人会で臨時役員会を開き、辞意を表明した。
 県人会事務局には、ほとんど行っておらず、電話での連絡のみの状態が続いていた。同県人会では現在、次期会長候補の人選に入っているという。
 会長職を解かれることで県連会長への立候補資格も自動的に失うことになり、次期県連会長が百周年協会の副理事長、OSCIPの評議員会長を務めることになる。
 網野弥太郎、羽田宗義両県連顧問には昨年、辞意は伝えており、十六日の県連役員会で理解を求める考えだ。
 「百周年に専念するため、三月の定期総会までの会長代行を立てることも打診したい」とも話す。
 これから、次期県連会長を含めた執行部のシャッパ作りが注目されるが、「現時点では次期候補は考えられないが、皆と相談して新しい体制作りに協力したい」としている。
 県連主催のイベント「日本祭り」の実行委員長を務める加藤恵久県連副会長は、「他に会長をやる人は思いつかない。もう一期やって欲しいし、そうお願いしている。県連の仕事は執行部全体で手伝える」と話し、まずは福岡県人会長の続投を期待する。
 一方、昨年十二月に各県人会長にFAXを送付、松尾会長の力不足を糾弾していた大西博巳県連副会長は、「(FAX送付は松尾会長の)為になると思ってやったが、もう諦めた」と県連に対し冷めた姿勢を見せながらも、次期選挙に関しては、「今のところ、全然考えていない」と含みを持たせた。