ニッケイ新聞 2008年1月16日付け
ブラジル国内をはじめアルゼンチンなど中南米各国に支部をもち、空手普及と発展に貢献した小林流空手道新里善秀師範(十段)が今月十三日、多臓器不全のためサントス市内の病院で亡くなった。享年八十歳。葬儀は十四日に営まれ、同日、市内のサボア墓地に埋葬された。
トミ婦人、五人の娘と三人の息子、十五人の孫がいた。沖縄県出身。五〇年代にブラジル移住し、六二年、サントスに最初の道場を開いた。教え子は一万人にものぼるという。
同市のジョアン・パウロ・タバレス・パパ市長は十三日から十五日まで喪に服すように通達した。サントス日本人会の遠藤浩会長によれば、「葬儀には軍や市関係者、日本人会の関係者など総勢で千人以上が集まったのではないか」という。
遠藤さんは「昨年五月に新里さんの八十歳の誕生日を日本人会でお祝いした。いばることなく、人付き合いのいい人だったんですが」と残念そうに話していた。