ニッケイ新聞 2008年1月17日付け
サンパウロ市サントアンドレー市の現金及び貴重品輸送会社が襲撃される事件が発生した。今回の事件そのものは未遂に終ったが、この企業は昨年中、幾度となく襲撃未遂事件が発生し、警戒を強めていた矢先の出来事であった。
今月三日にはサンジョゼ・ドス・カンポス市の別の大手企業で襲撃事件が発生しており、犯行の手口が似通っていることから、警察では同一グループによる犯行と見て追及する。
十四日午後十時ころ、サントアンドレー市の現金輸送会社プロテージェ社に、レッカー車が呼ばれた。レッカー車は到着直後、四人組に拉致され約一時間にわたり会社周辺を走り回った。その間、約三十人の一味集団が便乗などをして加わり、襲撃のチャンスを狙った。
レッカー車は正面玄関を破壊するようバックで作動、それに一味が投げつけた爆破物が破裂したが、壁に穴を開けるには至らず侵入が困難となった。
そこへ警備隊が大量の武器で応戦し、警官隊が到着するまで続いたため、一味は襲撃をあきらめ逃走した。双方の撃ち合いで三人が銃弾でかすり傷を負ったが、幸い軽傷で済んだ。