ニッケイ新聞 2008年1月17日付け
【サンパウロ15日共同】二〇〇六年末に静岡県焼津市でブラジル人母子三人が殺害された事件で、日本政府による代理処罰(国外犯処罰規定による訴追)要請を受けてブラジル・サンパウロ州警察当局に逮捕されたエジルソン・ドニゼッチ・ネベス被告(45)が、交際していた母親と「金銭のトラブルがあり殺した」と起訴事実を認めていることが十五日分かった。
逮捕時に被告は他人名義のクレジットカードを持ち、この人物になりすまして同州内で暮らしていたことも判明。捜査当局は窃盗容疑でも追及している。
金銭トラブルの一方、事件の数週間前に被告と母親との別れ話が持ち上がり、母子三人との関係がこじれたために殺意を抱いたとの情報もあり、ブラジル警察当局はさらに詳しく調べている。
調べでは、被告は〇六年十二月十八日、焼津市のミサキ・ソニア・アパレシダ・フェレーラ・サンパイオさん=当時(41)=方で、ミサキさんと二男=同(10)=を、また市内の自宅で長男=同(15)=を、それぞれ殺害したとされる。