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鉱動相にロボン上議任命=側近なき裸の就任=電力危機回避で実績づくり=摩擦避け人脈集めエネ王国を

ニッケイ新聞 2008年1月18日付け

 ルーラ大統領は十六日、PMDB(ブラジル民主運動党)推薦のエジソン・ロボン上議を鉱動相へ任命することにした。同上議は二十一日、ガウタマ建設の汚職関与告発で辞任を余儀なくされたロンデウ前鉱動相の後任として就任する。同上議は、電力危機が懸念されるエネルギー関係諸官庁の人事権を与えられないまま、片肺飛行をすることになった。電力関係の管理業務は、引き続きロウセフ官房長官の管轄下に置かれるようだ。
 ロボン上議は子息の不正関与が解明されず、エネルギーに関する見識も危ぶまれる中、鉱動相就任となった。電力危機が懸念されるとき、女房役ともいうべき技官を与えられずの至上命令である。鉱動相に就任したものの、官房長官配下の監視付き閣僚だ。
 大統領と官房長官、上議の三人は、一時間にわたり意見の調整を行った。上議は官房長官に歩調を合わせることを誓い、停電も節電もないことを保証すると豪語した。しかし、同相は古い家を解体しないで家を新築することを、官房長官に打診した。
 官房長官子飼いの配下、四人のうち三人(調査部、企画部、総務部)は留任し、フブネル臨時鉱動相のみが同相配下の技官と交代になった。さらに同相は、上院における自分の空席に子息の補欠上議を据えるよう大統領に懇願した。子息を鉱動相の片腕に、起用する考えのようだ。
 同相の話では、子息の告発は同上議が鉱動相に起用されることを阻もうとする告発で、政治的策略だという。政治の世界では多数の落とし穴があって、ボヤボヤしていると知らない間に謀略に巻き込まれ、主犯にされている。
 同相は十六日、散髪し髪を黒く染めて登庁した。政敵はワンサとおり、足を引っ張る人間は不足しない。側近なき裸の就任であったが、必ず多数の技官に囲まれ電力危機の杞憂は晴らすと宣言した。鉱動省には二人のお姉さんがいて誰が鉱動相に就任して一もめすると、官房長官と環境相を批評した。
 ロボン上議は、DEMに入党し下議を二回。上議は三回目。同相は一九九一年と一九九四年、マラニョン知事を二期務めた。その後サルネイ上議と親交を深め,PMDBへ鞍替えをした。