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焼津母子殺害=「両国警察に感謝」=夫、墓前に報告

ニッケイ新聞 2008年1月19日付け

 【静岡新聞】一昨年十二月に焼津市で起きたブラジル人母子三人殺害事件で、国際手配されていたブラジル国籍の被告(45)=殺人罪で起訴=の逮捕の報から一夜明けた十六日、殺害された水産加工会社派遣社員=当時(41)=の夫で兄弟の父(47)=焼津市=は「日本の警察が詳細な資料をブラジルに送り、ブラジル側も素早く対応してくれたことに感謝している」と両国の捜査関係者への謝意を言葉にした。
 十五日午後、報道機関からの連絡で被告の逮捕を知った。「ほっとした。本当にうれしかった。三人の墓参りに出掛け、『犯人が捕まったよ』と報告した」と声を震わせた。同日夜は三人と過ごした日々や、事件以降の一年一カ月を思い起こし、ほとんど眠れなかったという。
 夫は二月にブラジル・サンパウロ州の裁判所で始まる公判の傍聴を希望している。「聞きたいことはたくさんある。なぜ、と思うことばかり。裁判が正しく、厳しく行われることを今は願っている」と話した。