ニッケイ新聞 2008年1月30日付け
二〇〇七年度十二月度の国際経常収益が六億九九〇〇万ドルの赤字になったことで、十二月の決算としては二〇〇一年度以来の悪い結果となった。中銀が貿易収支や、すべての外貨の出入を集計し取りまとめたもの。十二月の決算をもとに国は昨年度の国際収益を三五億五〇〇〇万ドルの黒字で終えた。これは国内総生産(GDP)対比〇・二七%となる。二〇〇六年は一三六億二一〇〇万ドル黒字でGDP対比一・二七%だった。GDP対比の一ポイント減少は、ここに来て経済成長が二〇〇三年より連続で上昇してきたのが、足踏み状態になったことを意味する。
二〇〇七年度はドル安レアル高が異常とも思える水準で推移したため、インフレ抑制を容易にし、中銀がドル買介入に入り易い環境を作った。そのため、昨年は外貨準備が急増した。中銀は昨年度七八六億ドルを購入、外貨準備高を一八〇三億三〇〇〇万ドルとした。二〇〇六年の時点では八五八億三九〇〇万ドルに過ぎなかった。
なお、二〇〇七年の貿易収支は四〇〇億三九〇〇万ドルの黒字で前年比一三・八%の減少となり、二〇〇四年以来の最低となった。これは、輸出が一六〇六億四九〇〇万ドルで一六・六%の伸びであったのに対し、輸入が一二〇六億一〇〇〇万ドルで三二%の伸びとなったため。
また、今年に入ってからも、輸入は加速化しており、輸出の倍伸びている。昨年一月比で輸出は二〇・八%、輸入は四五・九%の伸びとなる見込み。輸入品目中重要な十品目のうち、三品目が一〇〇%以上の伸びとなった。自動車、肥料、穀類がそれである。