ブラジル国内ニュース(アーカイブ)

どこまで許せる公金支出=経費削減を呼びかける中で

ニッケイ新聞 2008年1月30日付け

 政府の要職にある者がレンタカーを乗り回し、高級ホテルやレストラン、さらにはフリーショップで公費としての払い出しカードを使うことは倫理に反するとして、国会の倫理審議委員会が二十八日、国庫庁の調査を依頼する決断を下したことが二十九日付け伯字紙に報じられた。
 ルーラ政権になってから、国家公務員用に配布されたカードの使用額が急激に伸びていることは十三日のエスタード紙に報じられていたが、二〇〇七年度のカード使用額チャンピオンで、今回の国庫庁の調査対象となったのは人種差別撤廃促進政策局長官のリベイロ氏。二番手の水産相の二二六〇万レアルに対し、リベイロ氏は約七倍の一億七一五〇万レアルをカードで支払っている。
 十三日のエスタード紙によれば、この群を抜く公金支出につき、リベイロ氏は、「州知事たちとの話合いなど、〇七年は頻繁に旅行しなければならなかったため」と説明したというが、支出の詳細を調べるうちに、公私混同のあったことや、説明を要する支出が多いことが明らかになってきている。
 公私混同については、フリーショップで行った私用の買物四六一・一六レアルの代金を国庫に返金と二十四日のエスタード紙が報じたが、十月の支払い分の返金は一月になってやっと行われた。本人は過ちと説明したようだが、これが倫理審議委員会から国庫庁への調査依頼の第一義。
 しかし、二十八日のエスタード紙では一四州を訪問しながら、支出はリオ市とサンパウロ市に集中。リオ市でレンタカー使用料として一日に七件、九六二七レアルが支払われた日があったが、同じ日に、レシフェとサンパウロ市でもレンタカーを使い、サンパウロ市のホテルで宿泊など、常識範囲外の使い方もされている。レンタカーはいつも前もって予約し、運転手付きだったという情報もある。
 また、ホテルやレストランも、高級な場所を選んで利用し、一回の食事は六一レアルを下ることはなかったとまで。リベイロ氏の辞書には「節約」の二文字はないようだ。
 これと対照的なのは、環境相のシウヴァ氏。旅行の機会も少なかったといえるが、レンタカー使用などもちろんなく、たまに公共タクシーを頼んだくらい。カード使用総額も二四〇〇レアルだった。
 経費削減を課題とする政府閣僚に国民の血税の浪費という意識もないならば、差別に泣き、底辺であえぐ人たちの声は届くはずもない。国庫庁の調査と共に大統領判断も待たれている。

こちらの記事もどうぞ

Back to top button