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教師合同研修会、向上し合う=センター主催事業、好評だった=パネルディスカッション=年代超え違い実感=ペルーからも参加

ニッケイ新聞 2008年1月30日付け

 ブラジル日本語センター主催の「第五十回全伯日本語教師合同研修会~日本語教育百年 これからの取り組み~」は、八日から十一日まで、同センターで行われ、四日間の日程を無事こなした。パネルディスカッションには、発言者として〃日本語教師五十年選手〃が参加、まだ経験に浅い教師たちの参考になる話を披瀝した。
 研修会で特に好評だったのは、初めて取り入れられたパネルディスカッション。日本語教師を五十年、四十年、三十年、二十年、十年している人たちが、自分の意見を交換した。
 五十年日本語教師を続けている人は、戦後すぐの日本語教育の状態などを語り、参加者は驚きを覚えていた、と関係者は語っていた。
 また、好評だったのは、中田みちよ講師が行った実践発表中級視聴覚教材「千の風になって」。参加者の過半数が同曲を知らなかったために、参加者はかなり楽しむことができた。
 閉校式では、谷広海理事長と、佐藤吉洸同研修会実行委員長が、今回の参加者に今回の研修をこれからの教師生活に生かすよう求めた。
 最後には、研修生を代表して最多参加を誇る村中チズさんと、遠方からの参加者の武田幸枝柴田さんにそれぞれ合同研修終了の認定書が渡された。その後、シュラスコ会が行われ、参加者は楽しい一時を過ごした。
 今回一番遠方のポルトアレグレから参加していた武田さん(41、二世)は、教師になって五年目で、同研修会には三度目の参加。今回の合同研修で一番参考になったのは今年初めて取り入れたパネルディスカッションと素直に感想を語った。「五十年も日本語教師している人が、どういう中で教えていたのかを知って非常に勉強になった」と感嘆しながら話していた。
 また、ペルーから最終日だけ参加した福永トミ子さん(59、二世)は、「最後の分科会の発表しか聞いていないが、発表の仕方など素晴らしかった。ここ(ブラジル)の人たちは本当にがんばっている」と目を細めながら感想を語った。