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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2008年1月30日付け

 旧サントス日語校への草の根文化無償資金供与が決まった。近日中に工事を開始、移民の日に向け完成を目指すという。
 日本を含む枢軸国の移民が敵性国人とされた戦争時代。サントスの強制立ち退き、日語校接収は、サンパウロ市コンデ街の強制退去や北伯トメ・アスーへの隔離収容とともに、移民が経た苦難の時代の象徴とも言える。その校舎が日本文化センターとして生まれ変わるのもまた、象徴的な出来事だ。
 二八年頃に始まった同校。購入時には日本政府の支援もあったと言われるが、当時の資料がなく、実際のところはっきりしないという。接収にいたる経緯も、二十四時間以内の立ち退きという混乱の中、こちらも正確な記録は残っていない。
 再開後は、サントス日系社会の資料室を整備する計画も進んでいるようだ。戦争で途切れた歴史の空白は、埋まっていくだろうか。   (ま)