ニッケイ新聞 2008年1月31日付け
【既報関連】真夏のブラジルに雪だるま――。ブラジル北海道協会(木下利雄会長)が主催する「北海道雪だるま祭り」が、二月十日午後一時半から、交流センター(Rua.Joaquim Tavora,605 -Vila Mariana-Sao Paulo)で開催される。入場無料。同祭りでは、このほど北海道から空路送られてきた高さ約二メートル、幅一・四メートル、重さ一トンの巨大雪だるまと、小型雪だるま三十個がお目見えする。真夏のブラジルに雪だるま、という組み合わせに加え、県人会レベルでは珍しい百周年記念事業だけに、かなりの注目が集まりそうだ。
ブラジルに雪だるまを送る計画は、今年の移民百周年を記念しようと、北海道安平町の早来雪だるま郵便局の真保生紀局長ら有志がプロジェクトチームをつくり、企画した。
去る一月十六日に同町の追分中学校の校庭で雪だるまを製作し、巨大雪だるまは頭と胴体を分けて二十日に新千歳空港から空輸。アメリカを経由して、二十日にグアルーリョス空港に無事到着した。
現在、サンベルナルド・ド・カンポ市にある冷凍倉庫に移され、マイナス二十度のなか、祭りでの登場をまっている。当日午前、会場の会館に運び入れ、来伯する真保郵便局長らが県人会の用意するリフトで組み立てをおこなう。
会場では巨大雪だるまを同協会会館の中央に置き、それにつながるように小型の雪だるまを会館入り口から並べて展示するという。
祭りは午後一時半に開場、人が集まりしだい開会式を開く。式では同郵便局長といっしょに来伯する追分町出身の歌手、正木はじめさんが演歌を披露する予定だ。
また土産用にと、同協会の青年部らが発砲スチロール(イゾポール)を用いてつくっている小さな雪だるまの置き物を販売。飲み物やアイスをはじめ`、外注して巻き寿司などの弁当も用意する。
ブラジル北海道協会の大沼宣信副会長は「雪だるまは数時間ほどで解けてしまうだろうが、これだけ大きな雪だるまが外国に送られたのは世界でも初めてのはず。雪を知らない大勢のブラジルの人にも是非足を運んでもらいたい」と話している。