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熊本総会=今年は県人移住百年、創立五十年=「世界のもっこす大会」も開催へ

ニッケイ新聞 2008年2月1日付け

 ブラジル熊本県文化交流協会(福田康雄会長)の〇八年度定期総会が一月二十七日午前十一時からビラ・マリアーナ区の同会館で開かれた。同県人会は今年創立五十周年。熊本県人のブラジル移住百周年の年でもある。十月の記念式典にあわせ、世界の熊本県人大会がサンパウロ市で開かれることも決まっている。
 同会では昨年十月、熊本城築城四百年祭にあたって七十六人の母県訪問団を派遣。先亡者への黙祷に続いてあいさつした福田会長は、「新聞やテレビでも大きく取り上げられ、今までにない歓迎ぶりだった」と訪日を振り返った。さらに「今年十月の県人移住百周年、県人会創立五十周年で去年受けた歓迎に恩返しをしたい。参加者一人一人が『我々の式典』という意気込みをもって取組みましょう」と述べ、出席者に協力を呼びかけた。
 熊本県人会では昨年、母県訪問のほか、松岡利勝農水相(当時)の歓迎(五月)、慰霊祭(六月)、高齢者招待旅行(七月)などを実施。県の技術研修員に加え、初めてとなる八代市の研修員二人が訪日した。絵画やカラオケ、料理、木工など会館を利用した文化教室も毎週実施している。
 昨年度収支は収入七万五千四百五十三レ、支出七万四千四百レで約一千五十レ繰り越し。今年度予算は収入七万二千六百六十四レ、支出七万二千百レ。事業・収支報告、事業・予算案ともに拍手で承認された。
 百周年、五十周年の式典は十月十七日、サンパウロ州議会で開かれ、母県から知事をはじめ慶祝団が来伯する予定。翌十八日には世界各国の熊本県人が集う「世界のもっこす・熊本人世界大会」を開催、十九日には同じく州議会で「熊本フェスタ」を行なう計画。このほか節目の年にあわせ、記念碑建設、記念誌編纂の準備も進めている。
 式典・世界大会には母県から百人、各国の県人会から百人程度が来伯すると見込まれている。同会では関連行事のために特別会計を組み、二月以降、国内の支部を訪問するなど資金集めを行なっていく考えだ。
 当日はまた、潮谷義子県知事から会員高齢者十九人、功労者二人へ贈られた祝状、記念品の授与式も行なわれた。八十歳、米寿のほか、九十三歳の対象者もあった。長年会の芸能活動に貢献、功労者表彰を受けた尾山誠さんが「健康の許す限り会のため尽力していきたい」と謝辞を述べた。
 昨年度研修員の帰国報告の後、一品持ち寄りによる新年会が開かれ、約八十人が午後まで歓談した。