ニッケイ新聞 2008年2月2日付け
ブラジル日本語センター主催の「第九回ふれあいセミナー」が、去る一月十五日から十八日までの四日間、北海道交流センターで行われ、サンパウロ州を中心にミナス、パラナなどからの生徒に加え、スタッフや関係者など百三十一人が参加した。参加者の半数以上が初参加だった。
十五日に行われた開講式には、日下野良武同センター副理事長、小森廣文協理事、福田康雄県連副会長、木下利雄北海道協会会長が訪れた。日下野副理事長は「このセミナーは先生たちの献身的な努力によって続いている。毎日毎日の時間を楽しんでください」と生徒を激励した。
開講式後には、オリエンテーションが行われ、各班十人程のグループを十組作り、交流を行っていった。
同日午後からは日本文化体験の一環として餅搗きが行われ、初めて杵と臼を見る生徒たちは興味津々に見入っていた。ある生徒が、杵で餅を搗いている際に、誤って手を叩いてしまう、という場面もあったが、大事には至らなかった。
十六日には、同セミナーに協力している、ヤクルト工場を訪問した。生徒たちからは、「どうやったら働けるのですか」といった将来を見据えた質問が飛び交い、工場関係者も、質問に対して、丁寧に返事をした。
十七日の老人クラブ連合会との交流では、参加したお年寄りと一緒に体操や、ゲームなどを行い、交流を深めていった。最後にはプレゼントをお互いに渡して記念写真を撮り、楽しい一時を過ごした。
その後、各班でリベルダーデの東洋街を見学に訪れ、遠方からの参加者は感激に包まれていた。また、各班で考え自分たちの好きな昼食を食べ、楽しい一時を過ごした。
三時ごろからは、各班が初日から取組んできた「日本移民」をテーマに簡単な劇を行い、それぞれ個性豊かな表現をし、各班の絆をさらに深めていった。
同劇で、見事優勝を勝ち取ってグループ四のリーダー、雫田さちえさん(16、二世、グァタパラ)は「みんなでアイデアを出し合って劇を考えた。グループ四の名前を呼ばれた時、〝やったー〟と思わず叫んだ」と高揚した様子で話した。また、グループ四の担当の青木敏枝教師(70、福岡)は「今回のようにまとまりのあるグループ初めて」と目を丸くしていた。
夜には同協会会館で、シュラスコパーティーを行い、最後の夜を楽しんだ。