ニッケイ新聞 2008年2月5日付け
◇鳥の話(2)攀禽類
〔長尾類、アララ〕(大鸚哥)
長尾類で美麗。アララウナまたはアララ・アズル(青いアララ)、アララ・カンガまたはアララ・ヴェルメーリョ(赤いアララ)は大型で、尾の長さ五十センチ以上である。雌雄二羽ずつ呼び交わしながら、高い所を飛んでいることが多い。
群鳥を圧するが如猛々し くアララ鳴きつぐ梢遥か に
〔ペリキット〕(小鸚哥)
長尾類であるが、アララに比しずっと小型で、多くは緑色の地に赤や青や黄の色模様、中には魚鱗模様のものもある。総じて美しくたいへん仲がよい。常に雌雄一緒に行動する。
短尾類
〔パパガイオ〕
鸚鵡であって巧みに人語を真似る。このためペットとして飼われる。中には気の利いた奴もいて、訪ねた家が閉まっているので、戸をトントン叩くと「イナイヨー」と言う。居ないとはなにごとだ、と戸の隙間から除くと、とたんに「ドロボー」ときた。なんのことはない。鸚鵡である。
私たちがアマゾンに到着した時分、耕地に居ると東のほうの空からパパガイオの大群が空を覆って西のほうに飛ぶ。次にペリキットの大群が空を覆って西に飛ぶ。それが毎日のことなので、何とまぁ、たくさんのペリキットやパパガイオが居るもんだ、と呆れたものである。
巨嘴類
ツカーノ(大嘴鳥)で、体長約六十センチ、その中嘴だけで二十センチ以上もある。嘴は黄色で、体は黒や緑、赤などたくさん種類がある。果実を食とする。パパイヤやマンゴーの実を食べにくるので、よく見かける。ある政党のシンボルにされている。
〔アラサリー〕
ツカーノに似て、もっと嘴が小さい。嘴の縁辺がギザギザになっているものもある。ともに種類が多い。
〔啄木科〕
ピカ・パウ(ピカはつつく、パウは木の意で木つつき)。大小さまざま種類がある。
朝まだき独りジュータを洗ひ居ればきつゝきの音水の面をはしる
鳩類
家鳩くらいの大きさでその鳴き声からサンタクルースと呼ばれる鳩、それよりやや小さいヂュルチー、雀くらいのロリンニャがあり、籠のわなを仕掛けたり、パチンコで捕ったりする。主に子供達の狩りの的である。
鶉?類
ムットゥン(山七面鳥)体長六十センチ、尾長三十センチくらい、黒色である。頭上に青黒色のつやを持った縮れた冠毛がある。肉は美味である。ヂャクー・アランクワン・クジュビン共に同科、よく鳴く。
イナムブー。もっと小型のイナムブー・スルリナ、ともに鶉と言いたいくらいのものである。アラプカ(わな)を仕掛けて捕らえる。
シガーナ。ちょっと雉に似ている。ちょっと煤けた美しさである。鳴き声もしわがれ声である。余り人を恐れないのは、悪臭があって、人がその肉を食べないからである。つづく (坂口成夫、アレンケール在住)
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