ニッケイ新聞 2008年2月8日付け
ブラジル日本語センター(谷広海理事長)主催の「第二十一期日本語教師要請講座」が、去る一月十四日から二十六日までの十三日間、同センターで行われた。ゴイアス州やサンパウロ州内から十六人が参加した。
同講座は、現在または将来日本語教師としての職を希望している人たちで、日本語の教授法や授業の組み立て方、教案作製など基本的なことを勉強するもの。今回は行われた講座は前半で、これから約半年間通信講座を行い、六月頃にもう一度集まり、追い込みを行う。
二十六日の最終日には、講座の参加者と教授に携わった先生たちとで、今回の反省点など、感想を話し合った。
参加者からは「実用可能なものをベテランの先生から知りたかった」「複式(一クラスで教える内容が違う場合)に対する教案の作り方などを詳しく知りたかった」「言葉がないと、伝統や文化は伝わって行かない、と実感した」「文法の勉強が難しかった」などといった意見や感じたことを発表した。
山田直子JICAシニアボランティアは「どんな教員でも教えてもらったことしか教えない教員にならないで欲しい。学校や地域によって全然違う教育の方法があるから考えて欲しい」と参加者にエールを送った。
今回の参加者の一人、アンドレア・コレイア・アンドレリーノ・デ・リマさん(26、サンパウロ市)は唯一の非日系人。漫画やアニメ、日本の生活様式に興味を持ち出して、二十歳の時に日本語を勉強し始めた。「日本語の教え方が一番勉強になった。将来は出稼ぎ者の子弟たちに日伯両語の教師ができたら」と希望を抱いている。