携帯電話利用者の権利拡大＝全国で１億２１００万台＝期限切れの前払い料金も復活

ニッケイ新聞　２００８年２月１３日付け

　緊急時の連絡用なども含め、携帯電話の利用者が増えているが、本日から利用者の権利が拡大されることが十日から十二日の伯字紙で報じられた。以下、主な変更点を挙げてみる。
　携帯電話の八〇・七％にあたる料金前払い型サービス利用では、料金補填から最長九〇日までであった前払い料金の有効期限が、九〇日から一八〇日まで有効となる。また、次回補填時には有効期限切れで使えなくなった分も復活し、残っている前払い料金分も新たに補填された料金の有効期限まで使えるようになる。
　また、後払い型で支払いが遅れたりした場合、六〇日以上遅れた料金は分割払いが可能となる（現行は九〇日以上遅れた場合のみ可）。ただし支払いが一五日以上遅れた場合は発信不能となり、三〇日を過ぎた場合は発信も着信も出来なくなる。さらに四五日を過ぎると番号取り消しとなり、契約は破棄される。
　一方、国外旅行の場合や負債があってお金を工面する必要がある場合などは、一二カ月に一度、三〇日から一二〇日間の期間、一時的に番号の利用停止を求めることができる。利用停止と停止解除は、利用者からの申し入れから二四時間以内に実行され、利用停止中は料金の徴収はされない。
　携帯電話によるメッセージは六〇秒以内に送られなければならず、相手側に送信できなかった場合は、携帯電話のオペレーターは二四時間以内に再送信の義務があり、二四時間以上経って相手に届いた場合、送信料は徴収されない。
　正当な理由無く徴収された料金は二倍にした上、利息等をつけて返金される。また、警察や消防などへの緊急通話は、局番外地域からの場合も含め無料。
　さらに、利用者への応対に時間がかかるという苦情が多いのを受け、二〇一〇年までに住民二〇万人ごとに一店の割で、二〇一二年までには住民一〇万人ごとに一店の割で店舗を開いて利用者に対応できるようにすることも定められた。
　その他、利用者側からの契約破棄の申し入れには二四時間以内に対応しなければならない、後払い型から前払い型に変更するときも同じ番号を維持することができる、など。オペレーターが新しい基準に従わなかった時には三〇〇〇万レアルまでの罰金。
　なお、番号の変更なしにオペレーターを変更できるようになるのは来年から。