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鹿児島県人会総会=イタペセリカとの「不仲」問題=「支部自体の意思でない」=お互いが理解不足=園田会長、早期解決へ決意

ニッケイ新聞 2008年2月20日付け

 ブラジル鹿児島県人会(園田昭憲会長)は、〇八年度定期総会と二月度定例役員会を、九日午後二時から同県人会会館で開催した。イビウーナ、イタペセリカ・ダ・セーラ、サント・アンドレなど、サンパウロ州内を中心に約六十人の会員が参加した。席上、イタペセリカ支部との「不仲」の問題が質疑応答の対象になり、同支部会員から「反旗を翻しと大方に受け取られたが、それは支部自体の意思ではなかった。会費未納もすべての会員の行為でない」と説明が行われた。園田会長は話し合いによる早期解決の意向を明らかにした。
 先没者に対する一分間の黙祷で始まり、〇七年度の事業報告、会計報告、〇八年度事業報告、予算などの定例議事審議が行われ、承認された。
 昨年十二月二日に行われた臨時総会の席で決定した「会館買い替え」の件は、現在議事録をポ語に翻訳中で、公証役場での認知を得た後、母県に資料を送り、会館買い替えの許可をもらう予定、との報告も行われた。
 その他の議題は、一月二十四日付けで本紙が報道した「イタペセリカ・ダ・セーラ支部と手打ち式」に関する件。イタペセリカから参加していた会員は「四十五年間県人会に従事してきて、こんな問題はなかった。支部自体が悪いのではなく、一部の人たちの問題だ。新聞に出たことは県人会の恥だ。みなさんに迷惑掛けました」としきりに頭を下げた。
 続いて、「新年会への参加者の半数は文協関係者で、鹿児島県人会に関係のない人たちだった。会費の未納問題があるといわれていたが、中にはきちんと払っている人もいる」と事実を説明しながら話した。
 「会にとっては今回の問題は存在しないもの。支部でしっかり問題を解決して、今までと同じように仲良くやっていきたい」と切実に訴えた。
 また、もう一人の会員は「本部に反旗を翻して会費を払わなかったわけではない。ほとんどの会員が内情を知らなかった。県人会九十五周年にも協力することを考えているし、集まりやすい県人会にして欲しい」と状況説明を行った。
 「問題をうやむやにしてはいけない。白黒はっきりさせるべきだ」との意見も他の列席者から出た。
 これらの意見に対して園田会長は「県人会は良いことも悪いこともある。お互いの理解不足が今回の問題に発展した。現在(私が)会長の職に就いている限り、過去の問題も私の責任。本部と支部の連絡を密にして、このような問題をなくしていきたい」と早期解決への決意を表明した。
 総会終了後の二月度定例役員会の場では、鹿児島研修生帰国報告が行われ、園田会長から終了証書が渡された。続いて、食事会が行われ楽しい一時を過ごした。