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HD盗難は教唆犯罪=内報者と産業スパイに絞る

ニッケイ新聞 2008年2月21日付け

 連邦警察は十九日、ツッピー油田のハード・ディスク盗難事件を、物盗りではなく、産業スパイ説で捜査を進めると発表した。犯人は別のラップトップを持参し盗んだものと置き換えたので、情報に関心がある者の教唆と見ている。
 盗まれたハード・ディスク二個は、コンピューター(PC)の中にあったものを外し、PCはそのまま置いて行った。ジュピター・ガス田が現場で確認された十八日、移動事務所コンテナーは運び出された。その時点でガス田発見を知る者は、九人いた。運送会社を含めると十五人。
 同様の事件は、一年前にもあった。しかし、ペトロブラスは同じ轍を踏んだ。また移動事務所は関係者が鍵を有して自由に出入りし、国家機密に属する情報が保管されているなど誰も想像しなかったらしい。
 情報管理が杜撰なこと。コンテナーの鍵は、特殊な暗証キーではなく市販の物を使っていた。物盗り説で捜査した当初、連警が時間を失ったことも問題だ。ハリバートンの職員が発見するまで鍵の異変を知らなかったのも異常である。連警の捜査前、犯行現場に触れた疑いがあるからだ。現場関係者が連警の鑑定に対して不慣れなことも指摘されている。