ニッケイ新聞 2008年2月21日付け
「額の大小に関わらず、ぜひとも浄財をお寄せください」。ブラジル日本移民百周年協会の松尾治執行委員長は呼びかける。十九日現在で、すでに五十人(団体)近くから合計約百万レアルが寄せられた。
しかし、式祭典だけでも一千万レアル以上の予算を組んでおり、ルアネー法で免税許可のでた三百三十六万レアルを足しても半分にもならない。「皇太子が来られるのに恥ずかしい式典はできない」と松尾執行委員長は繰り返す。
記者会見をした十九日午後も偶然、坂川オノフレさん(84歳、二世)が百周年事務局を訪れ、五千レアルを寄付した。昨年、『望郷の桂植民地』を自費出版した折りにも同額を寄付しており、合計で一万レアルにもなる。「桂植民地を忘れて欲しくない」という一心で書いた自分史で、百周年記念協会の推薦図書になっている。
「新潟地震の時も一万レアル寄付した。百周年も最低同額は寄付しなきゃと思って」と笑う。
十五日にはサンパウロ市サウーデ区在住の二世の日系女性(83歳)も娘二人に連れられて事務所を訪れ、百レアルを置いていった。松尾執行委員長が「景品付き寄付(リッファ)を買われたらどうですか?」と薦めると、「寄付でよい」と断ったという。娘二人も協力券を二枚ずつ百レアル分買ってくれ、母娘で計二百レアルを協力してくれた。松尾執行委員長は「本当にありがたい」と感謝する。
景品付き寄付は、三月二十二日に当選番号が判明するので、それまでに完売したいところだ。戦後移民が個人で三十冊も持っていったり、県人会で二十冊引き受けたところもある。松尾執行委員長は「まだ一千冊ぐらいある。一冊、一枚でいいので協力をお願いします」と呼びかけた。
【百周年協会に寄付した人(団体)】小松雹玄、オカダ・マサミ、ヤマモト・マサミツ、青木智栄子、シャッパ・インテグラソン、オズワルド・カズミ・タカタ、IPC、宮坂国人基金、ブルーツリーホテル、柳沼啓太郎、菊地義治、桜井悌司、ハルコ・ドイ・ヤスダ、オザスコ日伯文化体育協会、マッキー・モーベイス(家具)、ソールナッセンテ人材銀行、鹿児島県人会、坂川オノフレ、松尾治、マツザキ・ミヨコ、サッチモ・スーペルメルカード(アキオ・モトヤマ)、JICA、レアル銀行、連邦貯蓄銀行。
【免税団体(Instituto Brasil-Japao)への寄付】ソシエダーデ・プリマベーラ、ミチハル・クロキ、ハラダ・タカシ、ロウデス・サチコ・クボ、崇教真光教団、ブラジル生長の家、ウニパッキ、JACTO、野口敬子、住友化学、NSKブラジル、ラッキー・サウガジーニョ、中矢レナト、上原幸啓、松尾治、吉岡黎明、渡部和夫(敬称略)
Instituto Brasil-Japaoへの寄付口座は次の通り。▼ブラジル銀行=支店1196・7、ポウパンサ口座26261・7▼ブラデスコ=0131・7、126515・6▼連邦貯蓄銀行=2903、4125・0▼レアル銀行=1551、40107772・3