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チャベス国境へ派兵=ベネズエラ軍は張子の虎?

ニッケイ新聞 2008年3月4日付け

 ベネズエラのチャベス大統領は二日、コロンビア軍がエクアドル領内に侵入しFarc(コロンビア革命前線)のナンバー・ツーであるラウル・レジェス氏を殺害したとして、コロンビア国境地帯にベネズエラ軍十個師団を派兵した。
 同時にコロンビア駐在のベネズエラ大使を召還し、コロンビア政府は南米各国に対し宣戦布告をしたと声明を発表した。同大統領は「戦争を望むのではないが、米国とその犬が南米に分裂をもたらすことを許さない」と訴えた。
 エクアドルのコレイア大統領は、コロンビアのウリベ大統領の領海侵犯謝罪に対し最悪の国家主権侵害であり、同問題は行き着く所まで行くと返答した。Farcの作戦参謀レジェス氏の殺害は、国境から一・八キロメートル入ったエクアドル領内で、ブラジル製の戦闘機が使われた。
 関係者の見方では、チャベス大統領の宣言は「虚仮脅し」という。もしも一戦を交えるなら、コロンビア軍は実戦体験があるため、ベネズエラの自殺行為に終わる」と見ている。ベネズエラの地方選に備えたジェスチュアとしている。