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輸出企業は血の小便=底値が決まらないドル通貨

ニッケイ新聞 2008年3月4日付け

 ドル通貨が一・七二レアルから一・六七レアルへ落ちたことで輸出企業は、どこも動転した。自動車用バッテリーのMOURAは、一・七五レアルなら、今年は昨年比五〇%増の輸出を図ろうと生き込んでいたが、二十七日の一・六七レアルに唖然とした。
 為替が一・六〇レアルの高騰サイクルに入ったことで、多くの輸出企業を呆然とさせたようだ。米経済の低迷を輸出企業は、肌に感じている。多くの企業は、一・七五から一・八〇レアルで輸出契約を結んだ。
 この為替差損を、どうやって償却するのか。タイルのヴィラ・リッカは、製品の五〇%を輸出する。昨年末に一二%の値上げをしたばかりである。それでもドルは、底なしの下落を続けている。多くの企業は輸出を止め国内市場へシフトしたが、従業員の給与が払えるか不安である。