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NGOが俎上に上る=公金で政治資金を稼ぐ幽霊たち

ニッケイ新聞 2008年3月5日付け

 政治家と癒着するNGO(非政府団体)を取り調べるCPI(議会調査委員会)は三日、四つの団体が先ず俎上にあることを明らかにした。団体は政治家と癒着し、公的資金を引き出していた。CPIは同団体の銀行口座を開示し、資金の流れを調べる。
 四つの団体はペルナンブッコ州のFADE(ペルナンブッコ国立大学支援財団)とミナス・ジェライス州パラカツー市のCONSCIENCIARTE、ピアウイー州のCEPAC(ピアウイー文化センター)、セアラー州イタピポカ市のフンダソン・アマデウ・フィロメノ。
 FADEは二〇〇七年だけで四千三百三十万レアルを国庫からランヅ下議(PT=労働者党)名義で引き出し、実弟と調査下請けの契約を交わし、実際は選挙運動に資金を使った。資金の多くは、科学技術省から支出している。
 CONSCIENCIARTEは、パラッカ州議(PT)創立のアフリカ文化の発掘調査機関という。過去五年間に八省から、二百六十七万レアルを引き出した。しかし、同州議はNGO活動をしたことがなく、幽霊団体である。
 CEPACは、メデイロ下議(PT)の支援団体で農地改革省の下部活動をしていた。百九万レアルを引き出し、一部を同下議へ献金しただけ。残部は行方不明。地元の政治家が交代で顔を出すが、内容不明。
 フンダソン・アマデウ・フィロメノは、三百七十万レアル。アニバル・ゴーメス下議(PMDB=ブラジル民主運動党)が理事長を務め、政治資金の捻出場所となっている。東北伯の小人たちで有名になった古い団体で、現在も健在。