ニッケイ新聞 2008年3月5日付け
「母県とのつながりを強くできたと思う」。二日午前に行われたブラジル山口県人会の定期総会で、平中信行会長=アチバイア市在住=は二期四年をつとめあげた成果をそう語った。
どこの県人会でも、母県から留学生数や補助金の削減が悩みの種だ。平中会長によれば六年前からその話が来ているが、「まだ補助金は削減されていない。研修期間が十カ月から六カ月に縮小されたが、留学・研修生の数は減らされていない」という。
また、任期中の昨年八月には第二回県人会世界大会をサンパウロ市で開催し、翌日の創立八十周年式典には約七百人が集まった。平中会長は「理事や事務局がしっかりと仕事をしてくれた」と感謝した。
広谷耕作総務理事からは〇七年の事業報告、〇八年の事業計画案が提示され、拍手で承認された。
要田武会計理事からは、八十周年式典や世界大会があった関係で、昨年の総収入は二〇万三千二百二十一万レアルと脹れあがり、総支出は十七万五千九百十九レアル、繰越金は二万七千三百二レアルとの報告。阿部薫会計理事は〇八年予算案を収入支出とも五万八千五百レアルと提案し、承認された。
昨年までの会費は三十五レアル(賛助会費七十レアル)だったが、今年からは四十レアル(賛助会費八十レアル)に値上げすることも承認された。
続いて、林大三郎顧問が選挙委員長に選出され、慣例は二期四年だが、今回は特別に続投を推す意見が顧問会でまとめられた経緯を説明した。拍手でその提案が承認され、平中会長は「あと二年の期限で力いっぱいがんばる」と宣言すると、会員からの力強い拍手が送られた。
ニッケイ新聞の取材に対し、平中会長は築百五十年といわれる現会館を取り壊し、「新会館を建設する構想が昨年来進んでおり、その実現に尽力したい」と意欲をみせた。
正午からは新年会となり、二月いっぱいでニッケイパラセ・ホテルを退職した西田康二顧問が新年会開会のあいさつ。参加者ら約五十人は、婦人部が丹誠込めて用意した料理に舌鼓をうちながら、ゆっくりと和やかに歓談した。