ニッケイ新聞 2008年3月6日付け
エクアドルのコレイア大統領は四日夜、臥薪嘗胆の思いからコロンビアに一戦を報いるため、ルーラ大統領の支持取り付けに来訪した。コレイア大統領は国際社会の支援を得るためペルーからブラジルへ入り、ベネズエラ、パナマ、ニカラグアも歴訪する。
エクアドルは、対コロンビア紛争で平和的解決が無理だという。武力行使が本望ではないが、ウリベには力の行使しかない。米州機構(OAS)が、コロンビアのゴリ押しに対し制裁措置を採って欲しいという。
同大統領は、隣国との和解に三案を示した。一、ブラジルの仲介による外交解決。二、国際社会の制裁。三、ブラジルが保証する領土侵犯の再発防止対策と謝罪。同国はこれまで再々、国家主権をじゅうりんされ、ブラジルの支援で助けられたことを謝した。
ルーラ大統領は、エクアドル政府にFarc(コロンビア解放前線)と一線を隔すよう要求した。この倫理と姿勢がないとエクアドルは立場を失し、コロンビアを責める理由も薄れる。コロンビアの領土侵犯は、二度行われた。爆撃と遺体や負傷者の運搬、機材の押収などで国境などあってないも同然である。