ニッケイ新聞 2008年3月7日付け
〃ニッポン〃が多くのサンバチームのテーマに取り上げられた今年のカーニバル。
サンバが踊れない、と揶揄される存在と、ブラジル国民の祭典との融合に、「日本移民百年を象徴する現象」という視点で本紙は報道した。
先日、たまたま手にした日本の大手週刊誌。サンパウロのカーニバルの様子が「曲解される日本」と銘打たれ、「こんな文化はない(怒)」とかなり否定的に扱われていた。
残念なことだ。本場との比較に何の意味があるのだろう。文化は変容していくものだろうし、その結果、新たな文化が生まれるものだ。
卑近な例を示せば、ラーメンやカレーも日本式に変えられ、今や立派な国民食となっているではないか。
何故そうなのか―に関心を払わなければ、真の理解はない。自戒を込めてそう思った。 (剛)