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エ・コ恫喝の応報=米国仕込みのウリベが焦点

ニッケイ新聞 2008年3月8日付け

 エクアドルとベネズエラは六日、米州機構(OAS)お膳立ての合意が、領土侵犯に対しお咎めがないので無効だと訴えた。ニカラグアのオルテガ大統領は、エクアドルへ連帯し対コロンビア国交断絶を宣言。キトーとボゴタの間には一触即発の空気が漂い、同地域の紛争解決はまだ時間がかかりそうだ。
 コロンビアのウリベ大統領は六日、エクアドルとベネズエラの領土侵犯がいつでも再発することを非公式に示唆した。コロンビア政府は、作戦のために領土侵犯の事前通告はしないという。両隣国がFarc(コロンビア解放前線)へ同国内の通過禁止を保証する前に同組織を掃討し、OAS和平工作に臨むようだ。
 エクアドルのコレイア大統領は、ウリベ政権と民兵組織、麻薬組織のつながりを断ち切るためジャングルの中の麻薬精製所だけでなく、コロンビア議会と大統領官邸も爆撃する計画を明かにした。OAS合意は一服の気休めであり、溜飲が下りたわけではないと同大統領が公言した。
 OASは領土侵犯を罪に定めたが、刑がない裁判は無効であり、合意は廃棄されるとエクアドルは見ている。五日の合意は、単なる第一ラウンドだ。ウリベ手法は米国仕込みの力の倫理であり、関係諸国はよく理解していないという。