ニッケイ新聞 2008年3月8日付け
四日に大掛かりな停電が起きたサンパウロ市で、六日午後にも約四時間の停電。今回は二カ所で問題が起きたが、ジャルジンスとモエマの六地区が巻き込まれた。一方、短期での交通対策はないと市長が言うごとく、午前九時には、一〇件の事故で一六五キロの渋滞記録更新。六日未明には、市内モルンビーにある開発相自宅が四人組に襲われたりと、事件や問題を挙げ始めたらきりがない。大気中の湿度が極度に低く、異常乾燥警報も出ている中で、何も起きなければそれだけでめっけもの?
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五日夜、リオ市のシダーデ・デ・デウスで、武装した集団と軍警の銃撃戦があり、洗濯をしていた二七歳の女性が流れ弾を頭部に受け、死亡。付近の住民は憤慨して、六日未明に二台の車と瓦礫を集めるカサンバに火をつけ、タイヤなどを燃やした。パンクした軍警の装甲車には爆弾も投げつけられたが、軍警では、女性が死亡した件については事実関係について調査機関設置を約束。
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麻薬密売などで、警官との銃撃戦といった報道の多いリオ。十カ月で少なくとも八十人が亡くなったというアレマン地区では七日、経済活性化計画に伴う工事開始に立ち会うため、大統領が現地訪問。壁に似顔絵が描かれたりと、平和な雰囲気だが、警備には武装警官だけで一二〇〇人が配置された。大統領は、スラム地区訪問のほか、ポルトガル王家のリオ上陸二〇〇年を記念した式典にも出席した。
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スペインでブラジル人多数が入国拒否に遭っているが、バイア州のサルバドール空港で六日、八人のスペイン人が違法入国を試みたとして、即刻送り返された。入国審査官は、法に従っただけで報復処置ではないと弁明。